今回は、吉本隆明を取り上げます。
吉本氏は、私の学生時代(と言っても、もう30数年前ですが。お恥ズカシイ)、『言語にとって美とは何か』というチョー難解な言語思想論がベストセラーになった、我が国有数の思想家です。 他にも、羽仁五郎(映画監督・羽仁進のお父さんです)の『都市の論理』といった革命本が売れたりして、この時代の思想的ポテンシャルは結構高かったような気がします。 で、「吉本隆明の法則」かと思うと、さにあらず。 ラカンの欲望の法則(発見者:J.M.ラカン) 男性は本質的に女性を希求し、女性は本質的に狂気を希求する。 [解釈] 一読忘れ難い印象を残すこの法則は、フランスの偉大な精神分析学者・ラカンによって提唱されました。 彼の主張の根本は「フロイトへの回帰」でありまして、“欲望は生の原動力であり、無意識の要であり、去勢に関する感情によってしか存続し得ない” というテーマを展開しました(と、ものの本に書いてあります)。 突然「去勢」などという言葉が出てきてギョッとしますが、要は、男性は去勢されて女性になることを無意識の内に欲している、ということでしょうか? [注] と自信のないのも、実は本法則が吉本隆明氏の文章からの孫引きのため。最近の氏の著作を本屋で立ち読みしたとき、その「あとがき」にこの言葉が引用されていて、強く印象に残ったわけです。 (言い訳めきますが)このラカンの言明が、我が国屈指の思想家の心の琴線に触れたことだけは、確かだと思うのです。
by faulkner23
| 2005-05-22 21:42
| ニュース・評論
|
ブログ内容
管理人40年の読書経験から発見した「人生法則」をご紹介! (タイトル・イラストは、私の好きなGary Kelly の「Cafe Societe」です)
人名索引
①ドストエフスキー②オルコット③プルースト④ジョイス⑤ムジール⑥フォークナー⑦E.ブロッホ⑧ダレル⑨ショーロホフ⑩サーバー⑪イリフ&ペトロフ⑫フリードマン⑬マルケス⑭チェスタトン⑮サンダース⑯C.スミス⑰ティプトリーjr⑱ベスター⑲H.ブロッホ⑳プーレ 最新のトラックバック
カテゴリ
ブックマーク
検索
ライフログ
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||