前回のひすいこうたろうさんの「名言セラピー」から思い出したのが、山口県在住のイラストレーター・上大岡トメさんのベストセラー『きっぱり!』という自己啓発本(→)です。この本には全部で60の「たった5分間で自分を変える方法」があげられていますが、そのうち著者の姿勢をよく表しているのが、次の方法です。 「一日10回『ありがとう』と言う」 いろいろな人、ものに「ありがとう」と言うことによって、「心が温まる」とトメさんは言います。これは、ひすい氏の言う「誰かに対し30回『ありがとう』と言ってみる」に通ずる考え方だと思います(ひすい氏のほうが、回数が多いですけど)。 もうひとつ、チャレンジしなければ、と思ったのが、次の方法。 「食べる時に、30回かむ」 その効用は―― “よくかむと、まずあごが発達し、歯の健康維持、味覚も発達する。コトバの発達を助け、脳の働きを良くする”などなど…。そして決定的なのは“肥満防止”にも役立つのでアリマス! 以前取り上げた平原綾香さんが、急にホッソリしたなぁ、と思っていたら、TVのインタビューで「最近はよくかんで食べるようにしています」と言っていたのを思い出しました。 前回取り上げた『名言セラピー 3秒でハッピーになる』(ひすいこうたろう著)には、ほかにも興味深い「名言」がとりあげられています。以下にその典型例を。・ある現象が起きたとき、脳は、合理的な理屈を勝手に見つけ出そうとする。 …「〇〇さん、ありがとう」と30回唱えると、脳は勝手に、〇〇さんへの感謝の理屈を探し出し、感謝の念が湧く。これが、人間関係を円滑にする秘訣となる。 ・人が長い人生を振り返って後悔する共通の事柄は、「もっと冒険しておけばよかった」ということである。 …これは、90歳になった人たちの感想。我々はまだ「冒険する」のに遅くは無い。 ・ウツになるには、1日1000回のため息を3ヶ月続ければよい。…幸せになりたければ、その逆、つまり笑えばよい。 ・宇宙は、バランスを取る …波の高い所と低い所を相殺すると(海全体では)ゼロになる。巨視的に見れば、宇宙は必ずバランスを取る、ということ。 ・未来から逆算して、現在の行動を決定することが、成功の秘訣である。 …これは、「マーフィー(1898-1981)の法則」(←)で言う「成功した自分を想像せよ。さすれば、成功する」に通ずる考え方といえる。・長生きするタイプの人の共通点は、「友人の数の多さ」である。…喫煙、飲酒、経済状況、ストレスといったことは、人の寿命に、思ったほど大きな影響力を持っていない。 ・悩みは勝手に無くなる …1年前の悩みは、思い出せないのが普通。つまり、1年たてば、どうしようもないような深い悩みも消滅してしまう、ということ。「時は癒す(Time cures)」のである。 ・精神科退院許可の目安は、「いい加減でやめる能力」が回復したか否か、である。 …ウソを他人に(そして、自分にも)つけないようでは、退院できない。 ・ライバルを追いかけても、ライバルは超えられない。 …「ライバルは昨日の自分」と考えたとき、成長が始まる。 ・ものごとを「ゼロベース」(現在やっていることを、もしやってないとしたら、それでもやりたいことか、を自らに問うこと)で考え直せ …「命とは時間」である。無駄なことをしている暇は無い。 そして、興味深かったのは、「共鳴」についての次の言及です。 「共鳴」とは? 仕事をするときは、「肩の力を抜け、肩の力を抜け」と唱えるようにしています。完璧を求めても仕事が成功するわけでもなく、もっと気楽にやった方が、うまくいくような気がするからです。この「脱力」のススメは何事にも通じ、スポーツでも勉強でも、そして人生にも応用できるように思います。そんな印象を裏付けてくれたのが、次の法則です。
脱力の法則 (発見者:ひすいこうたろう) 人は、力が入っていないときに、最大の能力が発揮される。 [解釈] 天才(←自称)コピーライターひすい氏が、イチロー選手のケガをしない秘訣から発見した逆説的な法則。 外野を走っていてフェンスにぶつかりそうになったとき、イチロー選手は「逆に力を抜く」といいます。これはスポーツ全般にも応用でき、柔道でも空手でもゴルフでも、力を抜くことができれば一流、ということ。赤ちゃんが高いところから落ちてもケガをしないのも、この「脱力」のためだそうです。 そして この法則は仕事でも使え、「肩の力を抜くこと」を覚えれば、大事な仕事に臨んで緊張も無く、成功間違いなし(だと思うんですけど…)。 # by faulkner23 | 2007-03-11 21:38
最近ご贔屓の女性歌手は、平原綾香サン。久々に本格派のディーヴァだと思います。そんな平原さんの歌い方(というかブレスの仕方)について、大先輩・森山良子氏曰く――「まるで、鯨(あるいは象だったかも)の息継ぎみたい」 確かにデビュー曲『ジュピター』からして、その独特のブレスが目立っていました。もちろん、森山氏はそのブレス法を非難しているのではなく、「スゴ~イ」と感嘆しているのですが……。 では、そんな平原サンの「息継ぎの法則」を。 平原綾香の「息継ぎ」の法則 (発見者:平原綾香) 深いブレスは、観客の代わりにしています。緊張すると人は息を止めるから。 [解釈] この法則は、トリノ・オリンピックのテーマ曲『誓い』収録時に、平原女史が語ったもの。彼女には「ブレスへの拘り」があり、それだからこそ息継ぎの箇所も厳密に指定するのだ、といいます。深呼吸こそ、我々に真の安らぎをもたらす、ということでもありましょうか。 「稀代の語り部」といわれるロバート・ゴダード(1954~ )の傑作群は、初期に集中している感があります。既に評価の定まったものとしては『リオノーラの肖像』(1988年)、『蒼穹のかなたへ』(1990年。左下に原書表紙)の2作。これに、処女作『千尋(ちいろ)の闇』(1986年)か、『今ふたたびの海』(これは近作ですが)あたりを選ぶのが穏当なところでしょうか。 いずれも、英国史上の有名な出来事(南ア戦争、南海泡沫―サウス・シーバブル―事件など)を隠し味に、遠い過去の因縁が現在に復讐するという体裁をとっています。 因みに、このスキーム(“失われた過去が現在に蘇る”)が、ゴダード作品の基本的構造である、と喝破したのは、かの養老“バカの壁”猛司氏であります。 ![]() 管理人としては、これらに加うるに、雪のウィーンの運命的出会いから始まる『一瞬の光の中で』(1998年)を、中期の傑作として推薦。実は本作、『蒼穹のかなたへ』(個人的には、これが只今までのベスト・ワン)の精神的続編であり、ゴダード作品の裏ベストと言ってよい傑作です。 で、何をいいたいか、と言うと…… 週末、前から見たかった「キング・コング」を観てきました。いささか長い(上映時間3時間8分)、と言う意見もありますが、これでイイような気もします。35年来の夢だった「キング・コング」を撮影して、監督ピーター・ジャクソンは、コングを死なせたくなかったのだ、と思うのです。それほどまでに入魂の一作でした。 “「ジュラシック・パーク」、「タイタニック」そして今度は「キング・コング」だ!”というキャッチも、まさに言い得て妙。管理人としては、生涯見た映画の中でもベスト10級の傑作でした。 どこが傑作か? ![]() 今年に入って、宮部みゆきの時代ミステリ『ぼんくら』と、その続編『日暮らし』に、ドップリと浸かっておりました。いやぁ、そのおもしろいこと! 詠み巧者の北上次郎氏あたりが絶賛しているので、“外れ”は無いだろうとは思っていましたが、これほどまでに惹き込まれるとは。帯の文句――「ああ、読み終えるのがおしい!」――は、伊達(だて)ではありません。各々上下2冊づつ、計4冊をほぼ4日で読了。遅読の私としては、驚異のスピードでありました。 まず、登場人物がいい。 昼行灯(あんどん)のごとき本所深川の同心・井筒平四郎。“ぼんくら”な彼だが、いざというときの腹の据わり方が見事。美人の妻女もそこに惚れたのでしょうか。 その妻女の甥・弓之助(12歳)も超美男子。その上、抜群の推理力を誇ります。 この凸凹コンビの力強い味方が、「おでこ」こと三太郎と、岡っ引の政五郎。特に三太郎は、驚異の記憶力を持つ「人間テープレコーダー」という設定で、同年配の弓之助の親友でもあります(左上の「表紙絵」に描かれている2人の少年が、弓之助と「おでこ」。2人とも、その異能ぶりにかかわらず“少年らしい初々しさ”を保っているところが微笑ましい)。 彼らの挑む謎が、20数年前に遡(さかのぼ)る大店の「お家の事情」。そして“封印された因縁”を解きほぐそうとしたとき、彼らの前に立ちはだかる大店の主人・湊屋総右衛門の圧倒的存在感も、本書の読みどころです。彼こそは、悪の魅力芬々(ふんぷん)たる本作品のアンチヒーローであります。 ミヤベの「欲」の法則とは? # by faulkner23 | 2006-01-19 20:34
岸本葉子さんに、“生きることの意味”を再認識させたV.E.フランクル(→)は、アウシュヴィッツ強制収容所の体験を綴った『夜と霧』でも有名な心理学者です。「人生の意味」の法則 (発見者:V.E.フランクル) 人生の意味は、「外部」にある。 [解釈]フランクルが、アウシュビッツの悲惨な体験の果てに掴んだ人生の真理。 いささか解りにくいですが、「人生の意味」は自分だけで完結するのではなく、 常に社会・他者といった「外部」との関係の中から生まれる、という主張です。仲間と共に収容所で死を待ったフランクルにとって、「人生の意味」は、そうした仲間との共生の中にしか見出せない、と信じたのです。 [注] 死を待つだけの患者に人生の意味はあるのか、という重い問いかけに対しても、フランクルは「その患者の死を前にした態度により、周囲の人に勇気を与えられれば、その生に大きな意味が有る」と説きます。 まさに『それでも人生にイエスと言う』の著者に相応しい信念です。 岸本葉子女史(→)は、旅行記、身辺雑記を中心にフツーの女性の考え方を綴る人気のエッセイスト。その清楚な風貌と、意外に男性的な考え方(阿川佐和子氏評)が、矛盾なくひとつの人間の中に同居しているところが魅力的な才媛です。そんな彼女が、40歳で「虫垂がん」を発症。その闘病を綴った勇気あるレポート『がんから始まる』(晶文社・1600円)は、同じ苦しみを背負う患者たちに、さまざまな啓示を与えてくれます。 岸本葉子「希望と受容」の法則(発見者:岸本葉子) (がん治療にあたっては)あきらめずに完治を目指すこと(「希望」)と、治らないのを前提に生き方を再構築すること(「受容」)、この二つのバランスを取ることを心がけたい。 [解釈]岸本氏が、がん手術後に同病者の集い(「サポート・グループ」)に出席するに際に、心に秘めた覚悟、です。「がんイコール『死病』ではない。がん細胞を消滅させることはできなくても、増殖を抑えたり、症状を緩和したりしながら、内に抱えたまま生きられるのだ」と、彼女は考えます。すなわち、がんは「慢性疾患」ということ。そう捉えることにより、他の病気と同じように「共生」しよう、との勇気が生まれるのです。 この他、本書で印象に残った言葉を以下に揚げます。 ・「病気というのは(岸本女史のごとく節制しても)なるときにはなる。要するに、病気になるのに、生き方は関係ない」 ・「がんは個別性が高い。闘病姿勢はすなわち生き方、みたいなところがある」 ・「『ふつう』の行動をしていれば、心もおのずとそれにつれて、健康人としての、自然な律動を刻みはじめる。すなわち『気にしない』という方法で乗り越える選択もある」 ・「心の危機を乗り越える『バイブル』は自分で探すしかない」 そして、本書末尾近くに引用されているV.E.フランクル(ドイツの心理学者)の例え話も、心に残ります。 無期懲役の刑を受けた者が、囚人船で移送される際、火事になった船の中から10人もの人命を救助することもある――つまり、無意味な人生などない、という教えです。闘病患者も、鬱になって絶望せず、その苦しみの中に「意味」を見出すことができれば、病と闘える、という希望に満ちたメッセージなのです。 # by faulkner23 | 2006-01-17 00:10
今回は、前回の「森有正の『人生あとずさり』の法則」の補足。森有正氏の生活態度を身近に見て、栃折久美子氏(→栃折氏の製本例)が発見した「集中力の法則」というべきものについて、次に掲げます。集中力の法則(発見者:森有正、栃折久美子) 一番早く何かをするには、あわてず静かに必要なことだけすればよい。 [解釈]栃折氏が、森氏の渡仏の手伝いをしながら感じた「強い集中力」を、別の言葉で表現したもの。いつもフランス出発間際のギリギリになって荷造りをする森氏を、汗だくになって手伝いながら、折折氏はそこに「怖いというのとも違う強い集中力」を見出したのでした。 # by faulkner23 | 2006-01-16 00:05
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ブログ内容
管理人40年の読書経験から発見した「人生法則」をご紹介! (タイトル・イラストは、私の好きなGary Kelly の「Cafe Societe」です)
人名索引
①ドストエフスキー②オルコット③プルースト④ジョイス⑤ムジール⑥フォークナー⑦E.ブロッホ⑧ダレル⑨ショーロホフ⑩サーバー⑪イリフ&ペトロフ⑫フリードマン⑬マルケス⑭チェスタトン⑮サンダース⑯C.スミス⑰ティプトリーjr⑱ベスター⑲H.ブロッホ⑳プーレ 最新のコメント
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